ママさん必読!粉ミルク調乳用の水選びで気をつけるべき2つのポイント
母乳での育児が推奨されることも多いこの頃ですが、母乳が足りない時や出ない時、どうしても与えられない時などには、粉ミルクが非常に助かります。
どのメーカーの粉ミルクがよいか気になるところですが、一番のお母さんのネックは「どんな水を選んだらよいのか」ではないでしょうか。
ここでは、さまざまな水について粉ミルクに使えるかどうかを検証していきます。
調乳の基礎知識
まず粉ミルクに使う水全般についての基本事項をおさらいしておきましょう。調乳を行う際には、WHO(世界保健機構)により70度以上のお湯を使うことが推奨されています。
このように粉ミルクを溶かす水は原則、沸騰させて殺菌することが大前提です。水道水はもちろんのこと、ミネラルウォーターにもさまざまな細菌が含まれています。
この細菌というのは、体にいいものと悪いものの両方を指します。私たち大人(ある程度大きくなれば子どもも)にとってはよい働きをしてくれたり無害であったりしても、まだ抵抗力の弱い赤ちゃんが摂取すれば、お腹を下すなどの可能性があるためです。
さてお湯を沸騰させたらミルクを作るわけですが、残ったお湯をまた使うことはできるのでしょうか。お湯を保存するとしたら魔法瓶を使うことが多いかと思いますが、数時間経てば当然ぬるくなってしまいます。
このぬるい水というのが厄介で、非常に細菌が繁殖しやすい環境なのです。少し面倒でもミルクを作るたびに新しい水を沸騰させるのが安心ですね。
次にそれぞれの水について紹介していきます。
【お水その1】 水道水
結論からいうと、水道水は基本的にOKといえます。赤ちゃんは内臓の機能が未熟ですから、ミネラルを排泄するのが難しいとされています。そのためミネラルの少ない軟水がよいとされているのです。
日本の水道水は基本的に軟水で(ただし地域により差があります)、水質基準も厳しいですから問題ないと考えられます。
気を付けなければならないのは、貯水槽水道方式をとっているところの水道水です。この方式は水質を維持するのが難しいをされるため、注意が必要です。水道水というとカルキを気にされる方も多いと思います。
カルキは十分に沸騰させれば抜けますので、安心してご使用ください。
【お水その2】 ミネラルウォーター
水道水の項でも触れましたが、赤ちゃんに適しているのは軟水です。日本のミネラルウォーターは硬度の低いものが多く、ほとんどが軟水ですので使用に適しているといえます。
ただまれに硬水であることもありますから、成分表示には日頃から気をつけるようにしたいですね。
一方海外のミネラルウォーターの多くは硬水です。さらに海外とくにヨーロッパでは、殺菌は禁止されており(その代わり水に含まれる生菌数を厳しく制限しています)、注意が必要です。
これは日本で安全な水が求められるのに対して、ヨーロッパでは健康によい水が求められているという、ミネラルウォーターに対する考え方の違いからくるものでしょう。
【お水その3】 ウォーターサーバー
安全で美味しい水が、自分で重たい思いをして買いに行かなくても飲めることで、人気を集めているのがウォーターサーバーです。濾過された水やミネラルウォーターが入ったボトルを上部に取り付け、サーバー内で水の温度管理をすることで冷水も温水も飲めます。
この温水機能は大体80〜90度のお湯が出るように設定されているので、調乳にぴったり。また重たい水を自宅まで運んでくれるのも、赤ちゃんのお世話で忙しいお母さんにとってはありがたいですね。
ただし気をつけておきたいことがひとつ。ボトルは水がなくなれば交換しますが、本体部分はずっと使い続けていくことになります。ですからボトルの差し込み口やコックの穴の中などは定期的に掃除して清潔に保つことがポイントです。
おわりに:大切なのはミネラルの量と煮沸
いかがでしょうか。赤ちゃんに与える水の選び方の大きなポイントはミネラルの量、そして私たち大人にとっては体によい菌でも混入しないようきちんと煮沸することでした。
日本なら水道水を用いてもほとんど問題ありませんが、心配な方は成分がはっきりしているミネラルウォーターやウォーターサーバーを利用するとよいでしょう。